14.ビーズを刺す
あっという間に10月ですね。だいぶ涼しくなり、手芸シーズン到来という感じ。今回はビーズ刺繍の基本編です。
ビーズ刺繍用短針(中)と丸小ビーズを使います。どんな糸を使うか?から説明していきますね。
どんな糸を使うの?
ビーズ刺繍で使う糸は「ミシン糸」で大丈夫です。
手持ちのミシン糸とアリワークで使える糸をいくつか並べてみました。
ビーズ刺繍で使う糸は「ミシン糸」で大丈夫です。
手持ちのミシン糸とアリワークで使える糸をいくつか並べてみました。
左上から時計回りにいきます。
左上の細長い2つは海外のものでギッターマンとメトラー。どちらも3本撚り。太さは日本の一般的なミシン糸60番とほぼ同じ感じです。
日本の糸に比べると若干ザラつきがあるような感じがするので、布によっては引き出しにくく感じるかもしれません。
その右のピンクのは日本の一般的なミシン糸。シャッペスパンの普通地用の60番。3本撚りです。素材はポリエステル。この中ではモノフィラメントに次いで丈夫です。ザリ糸でしっかり練習した後なら刺しやすいはず。
丸小ビーズとそれ以上の穴径があるものにはこれがおすすめ。
その右のオフホワイトのは薄地用の細いミシン糸、90番で2本撚り。素材はポリエステルです。
特小ビーズのように穴が小さいものには(細)の針で薄地用の糸を使うのがおすすめです。
上段一番右はMIROマルチという本縫い&ロック兼用の糸。80番で3本撚りです。素材はポリエステル。細いけど3本撚りというのがポイントで、2本撚りに比べると丈夫です。
下の段に行って右側。上級者になればこのようなモノフィラメントも良いでしょう。透明なナイロンの1本糸でとても丈夫です。太さは普通地用と薄地用があります。透明なのでどんな布・素材にも使えます。ただし、針からはずれたらどこにあるのか見えませ〜ん!ローガン泣かせの糸です。
最後にその左、フランスのフィラガンという糸、リュネビル刺繍でよく使われる糸です。薄地用ミシン糸並み(かそれ以上)に大変細く、2本撚りで、素材は綿。毛羽が少なく、手縫い用の糸です。
実は、この記事を書くためにシャッペスパンの90番とフィラガンとMIROマルチを何回も手で引きちぎってみました。一番丈夫なのはMIROマルチ、弱いのはフィラガンという結果になりました。
なぜ切れやすいかどうかに拘るのかというと、初心者さんほど糸を切るからです。最初のうちは糸を二重にかけたり、布の織り糸に引掛けたり、「キーーッ!」と力任せにかぎを回したりして糸が切れてしまうこともままあります。ビーズのフチが滑らかでないものもあったりして、ガラスの断面に擦れて糸が切れることもあります。なので、出来れば丈夫な糸を使いたいものです。
なんだかんだ書きましたが、普通のミシン糸でOKです。だって、インドの糸より全然使いやすいもの。
左上から時計回りにいきます。
左上の細長い2つは海外のものでギッターマンとメトラー。どちらも3本撚り。太さは日本の一般的なミシン糸60番とほぼ同じ感じです。
日本の糸に比べると若干ザラつきがあるような感じがするので、布によっては引き出しにくく感じるかもしれません。
その右のピンクのは日本の一般的なミシン糸。シャッペスパンの普通地用の60番。3本撚りです。素材はポリエステル。この中ではモノフィラメントに次いで丈夫です。ザリ糸でしっかり練習した後なら刺しやすいはず。
丸小ビーズとそれ以上の穴径があるものにはこれがおすすめ。
その右のオフホワイトのは薄地用の細いミシン糸、90番で2本撚り。素材はポリエステルです。
特小ビーズのように穴が小さいものには(細)の針で薄地用の糸を使うのがおすすめです。
上段一番右はMIROマルチという本縫い&ロック兼用の糸。80番で3本撚りです。素材はポリエステル。細いけど3本撚りというのがポイントで、2本撚りに比べると丈夫です。
下の段に行って右側。上級者になればこのようなモノフィラメントも良いでしょう。透明なナイロンの1本糸でとても丈夫です。太さは普通地用と薄地用があります。透明なのでどんな布・素材にも使えます。ただし、針からはずれたらどこにあるのか見えませ〜ん!ローガン泣かせの糸です。
最後にその左、フランスのフィラガンという糸、リュネビル刺繍でよく使われる糸です。薄地用ミシン糸並み(かそれ以上)に大変細く、2本撚りで、素材は綿。毛羽が少なく、手縫い用の糸です。
実は、この記事を書くためにシャッペスパンの90番とフィラガンとMIROマルチを何回も手で引きちぎってみました。一番丈夫なのはMIROマルチ、弱いのはフィラガンという結果になりました。
なぜ切れやすいかどうかに拘るのかというと、初心者さんほど糸を切るからです。最初のうちは糸を二重にかけたり、布の織り糸に引掛けたり、「キーーッ!」と力任せにかぎを回したりして糸が切れてしまうこともままあります。ビーズのフチが滑らかでないものもあったりして、ガラスの断面に擦れて糸が切れることもあります。なので、出来れば丈夫な糸を使いたいものです。
なんだかんだ書きましたが、普通のミシン糸でOKです。だって、インドの糸より全然使いやすいもの。
ビーズの拾い方
これまでにチェーンステッチはしっかり練習してあるはずなので(ですよね?)、ビーズを1つづつ拾って1つづつ刺すなんていう練習は抜きです。最初からめいっぱい拾っていきましょう。
手持ちのビーズの量がどれくらいあるかで拾い方は変えます。
画像の一番左、50g以上たくさんあるときはビーズトレイに山盛りに出し、インド式にザクザク拾います。
画像の中央、10g程度のときは小袋に入れて拾います。
画像の右、もっと少ないときはビーズトレイや布の上で一粒づつ拾います。動画で見てみてください。
これまでにチェーンステッチはしっかり練習してあるはずなので(よね?)、ビーズを1つづつ拾って1つづつ刺すなんていう練習は抜きです。最初からめいっぱい拾っていきましょう。
手持ちのビーズの量がどれくらいあるかで拾い方は変えます。
画像の一番左、50g以上たくさんあるときはビーズトレイに山盛りに出し、インド式にザクザク拾います。
画像の中央、10g程度のときは小袋に入れて拾います。
画像の右、もっと少ないときはビーズトレイや布の上で一粒づつ拾います。それぞれコツがあるので動画で見てみてください。
初心者さんは針は(中)&(短)、糸はミシン糸#60を使います。ビーズは丸小ビーズです。ビーズを刺す前にミシン糸だけで少しチェーンステッチの練習をしてみてくださいね。糸の柔らかさがザリ糸とは全然違います。
初心者さんは針は(中)&(短)、糸はミシン糸#60を使います。ビーズは丸小ビーズです。ビーズを刺す前にミシン糸だけで少しチェーンステッチの練習をしてみてくださいね。糸の柔らかさがザリ糸とは全然違います。
下の画像をクリックすると別ウィンドウでYoutube動画が開きます
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刺し始め
刺し始めはいつもバックステッチです。でもでも、刺し始める前にビーズを拾わない方が良いですよ。ビーズをめいっぱい拾ってしまうとバックステッチを刺す分の針の長さがなくなってしまうから。
といっても、初心者さんは最初はビーズ5粒くらいから始めると良いかもしれません。どちらにしても最初は5粒でも押さえておくのが大変だと思うので、バックステッチをしてからビーズを拾ってくださいね。
刺し始めはいつもバックステッチです。でもでも、刺し始める前にビーズを拾わない方が良いですよ。ビーズをめいっぱい拾ってしまうとバックステッチを刺す分の針の長さがなくなってしまうから。
といっても、初心者さんは最初はビーズ5粒くらいから始めると良いかもしれません。どちらにしても最初は5粒でも押さえておくのが大変だと思うので、バックステッチをしてからビーズを拾ってくださいね。
ビーズを拾うときは基本的には右手だけを使います。
でもさっき、ビーズがたくさんないときは小袋に入れてサクサクサクって・・・両手使いましたよね。あの方法はインドではしません。職人さんはいつも大量のビーズを使うので。
「左手は出来るだけ糸を離さないようにする」のがポイントということ。出来るだけ、ね。
どうしても糸を離さなければならないなら、ループを長くしておきます。
そうすれば万が一下の糸をひっかけてひっぱっちゃって今までがんばって刺した分がツルツルツルッとほどけちゃって泣く、なんて事故になりにくいです。
ビーズを拾うときは基本的には右手だけを使います。
でもさっき、ビーズがたくさんないときは小袋に入れてサクサクサクって・・・両手使いましたよね。あの方法はインドではしません。職人さんはいつも大量のビーズを使うので。
「左手は出来るだけ糸を離さないようにする」のがポイントということ。出来るだけ、ね。
どうしても糸を離さなければならないなら、ループを長くしておきます。
そうすれば万が一下の糸をひっかけてひっぱっちゃって今までがんばって刺した分がツルツルツルッとほどけちゃって泣く、なんて事故になりにくいです。
ビーズの落とし方
ビーズを針に拾ったら、糸のループを針にかけます。
長く伸ばしてあるはずなので下の糸を引っ張ってループを縮めますが、ビーズが入るくらいの長さ以上は残しておいてください。
ビーズを針に拾ったら、糸のループを針にかけます。
長く伸ばしてあるはずなので下の糸を引っ張ってループを縮めますが、ビーズが入るくらいの長さ以上は残しておいてください。
ループと針が一直線になるように針を持ち、中指を少し浮かせてビーズを1個落とします。
ループと針が一直線になるように針を持ち、中指を少し浮かせてビーズを1個落とします。
といっても落ちないこともあるので、そのときは小指で落とします。
慣れないうちは小指を動かしにくいかもしれないけど、ビーズをはじくような&回すような感じにするとビーズは落ちてくれるはず。
ビーズを1粒づつ拾って1粒づつ落とすようなことをしていると小指の練習が出来ないので、最初からビーズはいくつも拾って練習して欲しいのです。
ビーズが落ちたらキワに針を刺してステッチします。
といっても落ちないこともあるので、そのときは小指で落とします。
慣れないうちは小指を動かしにくいかもしれないけど、ビーズをはじくような&回すような感じにするとビーズは落ちてくれるはず。
ビーズを1粒づつ拾って1粒づつ落とすようなことをしていると小指の練習が出来ないので、最初からビーズはいくつも拾って練習して欲しいのです。
ビーズが落ちたらキワに針を刺してステッチします。
つづけて刺していくと、5〜6粒はいけると思います。でもそのうち、中指を浮かせてもビーズが落ちなくなりますね。
そうしたら思い切っていったん全部落としましょう。
つづけて刺していくと、5〜6粒はいけると思います。でもそのうち、中指を浮かせてもビーズが落ちなくなりますね。
そうしたら思い切っていったん全部落としましょう。
この辺まで来たら楽しくなってきませんか〜?サクサク行けますよ。
でも、もしかしてビーズとビーズの間にすき間が開いちゃったりしませんか?そんなときはコレ見て。
この辺まで来たら楽しくなってきませんか〜?サクサク行けますよ。
でも、もしかしてビーズとビーズの間にすき間が開いちゃったりしませんか?そんなときはコレ見て。
このイラストにあるとおり、ビーズのキワに針を刺すにはほんの少し進行方向に針を倒します。本当にほんの少しです。反対に倒れているとキワに刺せないのですき間が開きます。
このイラストにあるとおり、ビーズのキワに針を刺すにはほんの少し進行方向に針を倒します。本当にほんの少しです。反対に倒れているとキワに刺せないのですき間が開きます。
角の刺し方
角の近くまで来たらビーズ1つ分手前まで刺して、その後は角までビーズを入れずにステッチします。図案線よりビーズの半径分外側です。
角の近くまで来たらビーズ1つ分手前まで刺して、その後は角までビーズを入れずにステッチします。図案線よりビーズの半径分外側です。
ビーズの半径分外側に刺したら、さらにバックステッチを1目刺します。
「9.四角と丸を刺すときのコツ」で四角を刺すとき、角に「進行方向と反対側に1目刺す」ときちんと角が刺せると書きましたね。それと同じです。
ビーズの半径分外側に刺したら、さらにバックステッチを1目刺します。
「9.四角と丸を刺すときのコツ」で四角を刺すとき、角に「進行方向と反対側に1目刺す」ときちんと角が刺せると書きましたね。それと同じです。
バックステッチを刺した後は普通にビーズを刺していきますが、バックステッチの位置によって角がへこんでしまったり、出っ張ってしまったりするので、どの辺に刺すと綺麗な角になるか試してみると良いと思います。
バックステッチを刺した後は普通にビーズを刺していきますが、バックステッチの位置によって角がへこんでしまったり、出っ張ってしまったりするので、どの辺に刺すと綺麗な角になるか試してみると良いと思います。
いかがでしょうか?ビーズを連続して刺せるようになれば、普通の針で1つづつ縫い付けるのと比べて格段にスピードアップするはずです。チェーンステッチでつながっているので、ビーズも綺麗に並びます。
でもね、チェーンステッチでつながっているということは・・・?ハイ途中で下の糸をひっかけてひっぱっちゃってツルツルツルッと・・・ビーズがポロポロポロッと・・・泣きますね。そうならないように左手は出来るだけ糸を離さないようにね。
いかがでしょうか?ビーズを連続して刺せるようになれば、普通の針で1つづつ縫い付けるのと比べて格段にスピードアップするはずです。チェーンステッチでつながっているので、ビーズも綺麗に並びます。
でもね、チェーンステッチでつながっているということは・・・?ハイ途中で下の糸をひっかけてひっぱっちゃってツルツルツルッと・・・ビーズがポロポロポロッと・・・泣きますね。そうならないように左手は出来るだけ糸を離さないようにね。
2024年10月1日